2013年5月25日土曜日

Eva Cassidyとの出会い

「ほんまどうするねんーちあきぃー、どないしょーなー卒業後ー、キャハハ、なんでやねーん!」

そんな愉しい大学仲間との会話も4年目。滋賀県琵琶湖のそばの大学。

2万円台で買った赤いスクーピー桃子ちゃん(なんで、赤やのに桃子やねん)で通う、丘の上にある大学。

私はMr.Salz教授の「演劇ゼミ」に所属しながら、卒業に向けて残りの講義・勉強・バイト・ライブを続けていた。

最後の1年は、残った単位と卒業論文に集中し、卒業に向かい進路または就職を決定するための1年だ。
社会人としての第1歩を踏み出す準備をする年だ。

いつものように3号館地下1階の、ほぼいつも満席のパソコン室に通い、そこで情報集めや文章をひたすら打っていた。

そんなある日、少し休憩しようとなにげなくYouTubeをひらき、そして、偶然見つけた映像だった。

Over The Rainbow by Eva Cassidy


私はその場で涙を流してしまいました・・・。

この時、この今は亡き素晴らしいシンガーを、YouTubeという便利なサイトで見つけてしまった。

色々な思いが入り交じる私の心は、彼女の歌でさらにぐちゃぐちゃになった。
素晴らしかった。

何度も聞いた。素敵だなあー・・・

ただ浸る私は、これをきっかけに「卒業論文」のテーマと「進路」を全く変えてしまうことになるとは思ってもいなかった・・・。



サルズ先生のゼミは、個性の塊だった。

他のゼミメンバーみたいに、「ゼミ飲み」もなければ、むしろメンバー同士プライベートで関わることがほとんどなかった!

ゼミの内容も、「能」を観劇しに行ったり、「映画」を見たり、とにかくサルズ先生のつたない日本語のもとで色々学んだ。気がする。

みんな全くジャンルの違う8人だった。

おねえギャル、スポーツ女子、イケメン僧侶、どこかの国っぽい人、シャイボーイ、自信なさげな君、真面目男子、そして私、そして片言のサルズ教授がいた。

私はその中でも唯一、真面目男子の太郎ちゃんと、らーめんを食べにいったりギターを弾いたりしたことがある。 
今考えると、まったく本当に貴重なメンバーだったと思う。


そんな中でも、ひとつだけ、みんなで力を合わせたことがあった。

「映画をつくろう!俺が監督」 卒業を半年後に迎えた頃、太郎ちゃんが言い出したのだ。

やはり興味はみんな一緒。男5人、女3人のサルズゼミみんながOKをした。

ゼミスタート1年半目にして、初めて皆がプライベートで集結した。


太郎監督の台本の内容は、太郎ちゃんにしか思いつかないであろう独特な内容だった。

私は、「路上ライヴで歌うストリートミュージシャン」そしてたしか、「釣り人」の役だった気がする・・・。


プライベートで会う事はないだろう8人は、集まり、撮影をした。楽しかった。

撮り直しをする、笑う、真剣になる、通りすがりの人に恥ずかしながら挨拶をする。

青春があそこにはあったんだなぁ!

そして結局、撮ったまま、公開することもないまま、卒業した。

「・・・なんでやねん!」


今になると後悔してしまう。

思い出せるだけでも、愛おしいよね。



そんなサルズゼミに所属しながらの最後の1年。

卒論テーマがだいたい定まっているほかのゼミの皆さんとは違い、テーマは「自由」!?

しかしその「自由」が良い方向に進み、個性の塊の皆は彼らにしか書けない内容の卒論を書いてきた。
本当に、世界にひとつだけのおもしろい卒論だらけだった。


Eva Cassidyの歌に出会ってから、彼女の生前のCDを買ったり、動画を見たり、聞いたままをコピーして歌ったりと、彼女の歌声に完全に魅了された。

「大好きな映画のことを書こう」となんとなくは卒論テーマを決めていたものの、それをまとめる何かキーマン的な存在がなかった。

だけど、エヴァの歌声に出会い、私は猛烈に「その」映画のことを調べ始めた。

そして、エヴァと出会った歌であり、私がそれまで愛してやまなかった歌であり、その歌に出会わせてくれた「オズの魔法使い」という映画に込められた全ての時代背景・願い・研究を、主題歌Over The Rainbowの歌詞とEva Cassidyの人生とを照らし合わせた、サルズゼミ初CD-ROMつきの卒業論文を英語で提出した。

(笑)

そして私は、それまで悩みに悩んでいた進路を突然180℃変え、それに向かうこととなった。

そしてそして、卒業後渡ったオーストラリアで、ある日Eva Cassidyの名を私になげかけてくる人物に出会うことになる・・・


今の私をつくってくれた、サルズゼミの皆さん、エヴァ、ありがとう!


カテゴリー:Little Memories(回想日記)


Best Regards to Eva Cassidy

4 件のコメント:

  1. Hi Chiaki-san ! This is a nice little(could say big in a way) story !!
    Even 'それまで悩みに悩んでいた進路を突然180℃変え、それに向かうこととなった' though you're not telling 'which way to go' here, It's for sure that your "Graduation-Thesis-Making" based on or/and influenced by [Over The Rainbow / The Wizard Of OZ ] led you to some path, way of life !?! What A Wonderful Story that you can write a song or a movie over the event you experienced.
    I was gonna ask you when I read your「七色」a week ago like "How or when do you write a song ?" and "Lirics first or Melody ?" or "Ever thought about a difference between Poem and Lyric ?".
    BTW, I found a huge deifference on Eva Cassidy's Tune (arrangement) for COVERed songs she sang...are those also said original ?
    BTW-2,
    Both [The Wizard Of OZ] and long time movie-goer's most popular film [Gone With the Wind] were produced on the age of 1939, I know you knew cause you've study 時代背景 !
    Sorry its getting little long, so Bye for Now Chiaki-san, S.K.

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  2. コメントありがとうございます♪
    私は実はメロディーを先に作って、そこに言葉をつけてゆきます。時には1週間に3-4曲できることもあれば、1年かけて1曲しかできないのが2年前でした!こころによるんですかね~大きな刺激を受けた時に作曲することが多いです。マイペースなもので^^
    thank you for the comment!

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  3. 今年の4月からサルズゼミに入る者です。サルズゼミ出身の方が、まさかこんな人生を歩んでいたなんて…。
    とりあえず、僕の代はプライベートでも仲良くしたいですww

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  4. 今頃コメントに気づいてしまい申し訳ないです!つながってコメントもらえてめっちゃうれしい!
    サルズゼミどんなですか?青春時代楽しんでくださいね!!

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